事務局流 508全バラシです(^^)v


メインで使っている508は1972年6月製で、現時点(2019年4月)から数えて、およそ47年前ということになります。

ということで、それ相応にヘタリが目立ち、特にギヤのかみ合いや、摺動面にはそれなりの磨耗も生じています(>_<)

ま、機関的にはなんら問題はないので、それなりにメンテナンスしながら、これからも現役で使うつもりです。

いくら腕がいい!からといって、慢心は禁物ですし(←でたー!:笑)

 

というイントロはこれくらいにして、本題に入ります(笑)

グリスについての好みは、最後に語りますので、興味のある方だけ目を通してみてください。

そうそうもうひとつ、パーツbヘ「#」で示していますので、NOBさんのサイトなどで部品図を確認しながら見てくださいネ。

 

1)先ずは用意するものですね(^^ゞ

潤滑
スプレー潤滑剤、グリス

清掃
エアーダスター、パーツクリーナー、歯ブラシ

工具類
ピンセット、マイナスドライバー、スパナ(14mm)

その他
パーツトレイ、ティッシュ、ウェス…

とにかくま、この程度の道具があれば十分でしょう。

 


2)通常の釣行後のバラシ状態(参考)

ボクはこの状態で、目立つ汚れをふき取り、乾いた布の上に放置です。

強いて言えば、6)項目で示す#6710の赤矢印部分にグリスを給脂するのと、#6743の内側にオイルを給油するくらいです。

もちろん直射日光は厳禁ですよ!

3)グリスのふき取り

さぁ、本格的にバラシはじめですよ!

先ずはティッシュで根気よく、古い油脂類をふき取ります。

この状態でパーツクリーナーを使うと不経済なので、できる限りふき取るようにしています。

ティッシュを指でちぎって、ピンセットを用いてふき取ると、割りと細部までふき取ることができます。

塩、砂の雰囲気で使用した際は、この程度のバラシ、清掃は通常行うべきでしょうね(^^ゞ


4)ワインディングカップの内側

ここから6)まではバラシの鬼門です(笑)

エネルギーを溜め込んだバネたちが、開放の時を今か今かと待ち受けています!(爆)

っで、先ずは#6713を外しますが、赤矢印部のツメから外すだけで、あっさり外せます。

ちなみにこの段階では、まだバネは解き放たれませんので、ご安心ください(笑)

)ピックアップピン部のプラスチック部品

っで、右上の写真において、#6710を黄矢印の方向へ押し付けながら浮かせると、バラすことができますが、この際、バネ(#9302)を抑えておかないと、初めての暴発を起こします(笑)

っで取り外した#6710 ですが、赤矢印の部分が欠けやすく、ここが欠けるとピックアップピンの動作不良となりますので、毎釣行後にチェックすることを勧めます。

また、必要に応じて給脂します。

ちなみにこの部品、アブマティックのものと共通です。


7)小さなバネがEリングで止まっています。

500シリーズの全バラシにおいて、ここが一番の鬼門ですね(^^ゞ

別名、ロケット発射台と表現される方もいらっしゃるくらいです。

Eリング自体は指でつまんで外せるくらいのモンですから、暴発させる心配のある方は、ビニール袋ん中でバラすと良いと思います。

 



5)全バラシ状態(洗浄終了)

鬼門のバラシに神経を使うくらいで、他のパーツは先に紹介した程度の工具さえあれば、誰でも簡単にばらすことができます。

ちなみにこうやってパーツトレイに入れておくと、パーツの失踪(笑)を防ぐことができます。

ついでに、パーツ洗浄もこの上で行うと、経済的で便利だったりしますよ。


8)ドラグノブの内側で、ハンドルが接触する箇所です(#9062)

金属同士の当たり面でもあり、ボクの機関は接触痕が目立つため、給脂で対応しています。

この#9062ですが、赤矢印部のツメでつながっているだけですので、更にばらしたい方はチャレンジしてみてください。

単純ですが、知恵の輪みたいですよ(笑)

9)#9014 ハンドル軸が収まるスリーブです。

取扱説明書では給油する箇所のようですが、ここもヘタリが激しいため、給脂で対応しています。

両サイドが軸受部となっていて、中央部のへこみ(朱筆部分)が油溝となって、センターの穴が油の通り道となって、軸の外側と内側で油が回るようになっています。

中央部のくぼみも当然、軸受部にも給脂します。

10) 心臓部の組込み

ドラグ、ハンドル部分を取付け、締め込んだところで、ギヤ側に給脂します。

本当にガタツキの多い機種なので、ボクは高めの粘度のグリスを、気持ち多めに給脂しています。


11) 心臓部の組込み−2

#9476 取説では給油対応のこの部品も、ボクは給脂で対応しています。

ちなみに赤矢印のピニオンギヤは、取説でも給脂箇所となっていますので、この部分にはグリスを添えてやってください。


12) #6840 スプールのスライダー用の部品です。

だいぶヘタリが生じていて、赤矢印部に磨り減った段差があります。

後期型はこの部品の作り方がちょっと違ってます。

ちなみに写真のすみに写っているEリングは、よく飛ばす方がいらっさりますので、ご注意ください(笑)

13) 給脂の状態

ギヤ類、ハンドルを組み込んだ状態で、更に給脂します。

グリスは多過ぎると動作が重たくなりますので、自分なりの適量をみつけてください。

ボクは機種はギヤの磨耗によるガタツキが大きいため、このくらい給脂していますが、もっと少なくて大丈夫です。

ということで、ボクの508はハンドルが妙に重くなっています。

永く使いたいので、背に腹は代えられません(ToT)

14) これでばっちりメンテ完了です!

あぁそうそ、ハンドルノブの回転部にサッと給油してくださいね。

油が切れるとキュルキュルキュルと耳障りですから(笑)


 

最後に、ボクのメンテナンスにおけるグリスについて

グリスって、一体どんなのがいいのかなぁ? という疑問は生じると思いますが、基本的には防水性能が大事だと思います。

 

ちなみに値段がお高めなモリブデングリスは、意外と防水性能は悪いので、500シリーズについてはあまりお勧めいたしません。

確かにボク自身も、耐圧性が高い。という触れ込みで、ギヤ部ではモリブデングリスを使ったりしますが、水がつくと一気にヘタってしまいますし、スライダー部(プラスチック部品)のグリスと混ざってしまうため、取扱には注意が必要です。

 

リール程度の負荷からいうと、汎用のグリースで耐圧的にも十分です。

実際ボクは、ほとんど汎用グリスを用いています。

 

今回のメンテナンスでは奮発してシリコングリスをチョイスしました(見栄っ張り)

カナリ「いい値段」はしますが、防水性能もよい上、プラスチック部品にも影響が少ないので、リールメンテには最適だと思います。

といいながら、一発勝負でイトウなどの大型を狙う時は、ギヤ部にはあえてモリブデンを投入しています(笑)

要するに、こだわりというか自己満足なんですね(笑)

基本的なことですが、動きを軽くしたい場合は、粘性の低いグリス、オイルをチョイスしますが、流れ落ちが早いため、こまめな給脂、給油が必要ですので、いろいろ試して自分なりの個性を持ってみるのも面白いですね。

 

 

15) おまけ

サイドプレートを外すと内側に刻印があります。

067200 ボクの508は72年6月製です。

末永く大事に使いたいですね(^^♪

 

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